■「放して」と「取れ」
毎朝、1日の食事量のドッグフードを測量して、食事の時間になった ら少量を食器に入れて与えます。 残りのフードは、1日をかけてあなた
の手から与えてください。 この手から食事を与える練習で、子イヌに 「放して」「取れ」「やさしく」という言葉の意味を教えることができま す。 さあ、ドッグフードを1粒指でつまんで取引開始です。「僕がやさし
い声で『放して』と言ったら、ほんの1秒間だけおやつに触らないでい ること。
そうしたら僕が『取れ』と言うから、そのときは取っていいよ」 という取引です。
実際には、子イヌが鼻を引いてあなたの手から離れた
らすぐに、1粒のドッグフードを与えてください。 子イヌがこの簡単な 取引をマスターしてしまったら、レベルを上げておやつに触らないでい る時間を2秒にします。 そして、3秒、5秒、8秒、12秒、20秒と延ばし
ていきます。
そして、その後いつも「取れ」と言って、子イヌにドッグ フードを取らせてやります。 この練習では、子イヌがフードに触らない
でいる秒数を数えて、1秒ごとに子イヌをほめてやるといいでしょう。 「いい子だワン、いい子だツー、いい子だスリー」というように。 もし あなたの子イヌが「取れ」と言われる前にドッグフードやあなたの手に
触ってしまったら、単にもう一度「放して!」と言って最初から数えな おします。
そうすると、子イヌは、「『取れ』と言われるまでとにかくフ ードに触っちゃいけないんだ。 触るとフードはもらえない」と理解しま
す。 また同時に、「『放して』と言われたら、言われたとおりにじっとが まんするのが、一番早くご飯にありつく方法なんだ」ということにも気 づきます。 この「放して」はとても役に立つ号令です。

例を挙げると、子イヌに
ネコにちょっかいを出すのをやめさせる、ネコのトイレにいたずらしな い、テーブルの上の料理に手を出さない、テーブルには触らない、 赤ちゃんには手をかけない、怖がりのイヌや攻撃的なイヌには近づ
かない、カラスの死骸や正体不明のうんちは触らない、といったこ とを指示するのに使えるのです。
また、「要求されたらものを取る」ということも学習します。この練
習をしておくと、後になってモッテコイのトレーニングをする時に 役に立ちます。
それでは、新しい家のルールを改めて確認しておきましょう。 「あなたの子イヌは、『取れ』という指示があるまでは、
誰の手からも食べ物でも何でも取ることは許されない」です。 幼い子犬は咬みつきをがまんできません。繰り返し相手を強 く咬んでしまいます。
子イヌの歯はとがって鋭いのですが、まだアゴの力が弱いため
咬みついてもめったにケガをさせることはありません。
咬みつきを抑制できるように教えることは、子イヌの教育課程 で−番重要なことです。 まず最初に、子イヌは咬む回数を減らすことを覚えなければい
けません。
そして次に、咬む力を抑制することを学習させます。 いったん、子イヌが咬みつきを抑制できるようになっても、成 長するに従い徐々に忘れていってしまいます。
そこで、習慣的に手から食事を与えるようにしておくと、成犬 になっても、咬みつきを抑制できやさしく咬むことができます。 「放して」と「取れ」を教えておくと、あなたが食事の
準備をしている間、子イヌはお行儀良く待っていられます。 「放して」と「オスワリ」を教えておくと、あなたは落 ち着いて食事かできます。
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