■食べ物を使うことへの批判その3
「私の犬には私に敬意を払って欲しいの」
この発言にはとても恐ろしい真理が隠されています。 犬をしつける さいに、ごほうびを使うよりも行動を修正したり罰を与えるほ うが、犬はあなたのことを尊敬するという思い込みです。 犬
に敬意を払わせるためには、犬にいやがらせをしたり、いじめたり、 力ずくで支配しないといけないのだ、という考え方です。 このひねく れた考えには犬の頭もついていけません。 まったく逆です。
ごほうびトレーニングを使った犬を理解しようとする思いやりのある 利口なしつけ方法によって、あなたは徐々に犬の信頼を得て尊敬され るようになっていくのです。
誰もが犬に人間を尊重し誇りに思うようになって欲しいと願っています。 特に子どもの気持ちを尊重できるようになって欲しいと望んでい ます。そこでごほうびトレーニングは、子どもがイヌの敬意を
得られるようになる何よりも便利な方法なのです。
例を挙げると、子どもが5分間でごほうびを使って、犬が 自分から喜んでオイデ・オスワリ・フセ(リードを付けないで)ができ
るようにしつけられたとします。
この場合、子どもが犬に反応を要求 して、犬は子どもの指示を尊重して喜んで従った、ということになり ます。 あるいは言い方を換えると、子どもが犬に命令して犬がそれ
に従ったとも言えます。
ここで何よりも大切なのは、この犬は自分から喜んで従ったという ことなのですが、子どもと犬の関係においてはこの犬が喜んで従う
ということが唯一のカギなのです。

「私の言うことに従って欲しいの」 私なら、私の犬には自分から私のために従いたいと思って欲しいで
す。 つまり、そうすることが犬にとっても一番望むことだから、自分から私の指示に従いたいと思うようになって欲しいわけです。 実際、 すぐに喜んで従うことは犬にやさしいドッグトレーニングの基礎です。 もちろん力ずくで強要して犬に何かさせることは可能です。 特
に犬がリードにつながれていたり、物理的または心理的な圧力をかけ られている時はそうです。 けれどもリードを付けていなかったり、犬 が手の届かないところにいたら、犬はトレーナーの号令を無視して、
トレーナーに勝手にひとりでトレーニングしてくれ、ということになる かもしれません。
「うちの犬は食べ物が嫌いだから」
とにかく食べ物を使ったごほうびトレーニングは、びっくり するぐらい簡単で時間もかからず効果的ですから、私はトレーニングを 始める前に、まずすべての犬に食べ物を好きになるように教えます。
子犬の場合、1回のフードの給与量をまとめて食器に入れることをせ ずに、1日かけて1粒ずつ手からフードを与えてやれば、簡単にフード をありがたがるように教えることができます。
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